「仕事を辞めたいけど本当に辞めて良いのか分からない」「辞めることや辞めた後に不安がある」といった悩みを持っていませんか?
無理をしてまで1つの会社に勤める必要はありません。
何十年と勤める会社を一回で見つけるのは難しいことです。
この記事では仕事を辞めたいと思っている方のために、仕事を辞める前に抑えておくべきポイントや仕事の辞め方、実際に仕事を辞めた方の話をご紹介します。
1.仕事を辞める前に考えること
a.その仕事で何がしたかったのか
就職活動中には、その仕事でやりたいことがあったはずです。
それまでの仕事を辞めることで、より良い職場環境に身を置ける方がいる一方で、目標を諦めざるを得ない方もいます。
例えば、『その職で〇〇年以上の勤務歴があれば、国家試験の科目免除を受けることができる』といった場合や、独立するための知識や経験を仕事で蓄えているような場合です。
辞めてしまってから元の会社に戻ることを、『出戻り転職』と呼びますが、それほど社会に浸透していないため、まだまだ批判的な意見は多いです。
コストも時間も必要になる『出戻り転職』を強いられることの無いよう、目的に欠かせない仕事を辞める時は『他の会社でもその目的は果たせるのか』『目的の求人は出ているのか』を調べ、最悪の場合は諦めることも覚悟しておいてください。
採用にお困りなら!Googleしごと検索とIndeedに完全対応の「しごとパックCMS」
b.今辞めても後悔しないか
仕事を辞めた後で「良い求人が見つからない」「新しい職場は以前より酷かった」「以前と同じくらいの給与を望める仕事がない」といった理由で、辞めたことを後悔する人も多いです。
先ほどの『出戻り転職』をされる方もこの中の1人です。
転職をするにあたって、給与や賞与、大まかな仕事内容については職安や求人サイトで知ることができますが、その職場がどんな環境なのかについては実際に働くまで知ることができません。
そのため、新しい環境が肌に合わず辞めてしまう方が多くいるのです。
仕事を辞めたからといって必ずしも環境が良くなるわけではないので、後悔を避けるためにも『この職場ではやっていない理由』を明確にしましょう。
c.辞める以外の方法はないか
仕事を辞めると、新しい仕事を見つけてその環境に慣れるまでの数か月は金銭的にも精神的にも苦労します。
中には転職して介護や事務で働くために資格の取得を余儀なくされ、1年以上収入がなくなる方もたくさんいます。
ある程度の貯金があれば、それを切り崩して生活することができるため、資格の取得や心の療養などに時間を費やすことができますが、それほど貯金のない方はすぐに就ける職を探さなければなりません。
(いつでも求人に出ている仕事には、それなりのワケがあるので注意が必要です)
もし、今抱えている問題に改善される可能性がわずかでもあるのなら、仕事を辞める前に一度上司に相談してみるべきです。
その時の対応次第では「やはり、この会社は辞めるべきだ」と踏ん切りをつけることもできます。
2.仕事を辞める人は多いのか
日本特有の風潮として、『1つの仕事を生涯続けることが美徳』『仕事を何度も辞めるのは考えが甘い』といった考え方があります。
実際に仕事を辞めようと考えている方は、この心配をしたはずです。
最近では多くの転職サイトの登場と共に、求人サイトも中途採用の求人にフォーカスし始め、今や転職に関するCMや広告を見ない日はなくなりました。
それらを見ると、あたかも転職がポピュラーになり、気軽にできそうなイメージを持ちます。
しかし、総務省統計局のデータを見てみると、2018年の転職率は男性が4.1%、女性が6.0%で停滞しており、2014年の男性3.8%、女性5.6%と比べても3%程度しか上昇していないのです。
これを見ると、まだまだ転職のハードルが高いことが分かります。
3.仕事を辞める前に考えてはいけないこと
仕事を辞める際にあまり考えてはいけないことがあります。
例えば、「私がいなくなったら困るかも」「この仕事を辞めたら後がなくなるのでは」「今辞めたら会社に迷惑かも」といった考えです。
この考えを持っていると「仕事を辞める」と決めたつもりが「いつか仕事を辞める」に変わり、いつ辞めるべきか分からなくなります。
会社や他の社員に気を遣うことも大切ですが、転職を覚悟して「今の環境から抜け出したい」と思っているのであれば、早めに辞めるべきです。
仕事を辞めやすい絶好のタイミングなど、ほとんどありません。
4.仕事を辞めるためにはどうすればいいの?
仕事を辞めるのに難しい知識はいりません。
穏便に退職を済ませるためには、退職の1ヵ月以上前に上司にその意思があることを伝え、必要であれば退職したい日の2週間前までに『退職願』を出すだけです。(退職届ではありません)
今後の仕事について尋ねられたり、会社に残るよう引き留められることもあるため、事前に答えを用意しておくと良いです。
5.仕事を辞めたらどうするべきか
a.在職中に転職先を決めている場合
在職中の転職活動で次の仕事が決まっている場合は、すぐにそちらの準備に取り掛かりましょう。
仕事を辞める際の引継ぎが長引いたり、長期の療養を受けていると入社日が明確に決まらないため採用が見送られてしまいます。
特に、すぐに働ける人材を求めている会社に対しては、迅速な対応が求められます。
「次の仕事が決まったから会社を辞めよう!」と思って退職願を出したのに、「仕事を辞める頃には両方を失っていた」なんてことが起こらないよう気を付けてください。
b.転職先をこれから決める場合
仕事を辞める際に次の仕事の目途が立っていない方は、すぐにハローワークやインターネットで求人情報を集めるようにしましょう。
仕事を辞めてから1週間くらいは「やっと辞めたんだから少しは休みたい!」と思うものですが、その1週間のうちに良い求人が埋まってしまうのはよくある話です。
たくさんのアプリやサイトで徹底的に探す必要はないので、毎日軽くチェックして気になったものは調べておくと良いです。
ある程度休んでからは、仕事探しや資格の勉強に専念しましょう!
c.精神的理由ですぐには転職できない場合
仕事を辞める理由は人それぞれですが、中には過度なストレスによる精神的な問題を抱えて退職した方もいます。
そういった理由をお持ちの方はゆっくりと療養することが大切です。
退職の精神的な理由で最も多いのが『うつ病』ですが、その恐ろしいところは完治したつもりでもすぐに再発することです。
療養して再び仕事ができるようになったら、まずは自分にはどんな仕事が合っているのか考えてみてください。
6.退職を経験した方に話を聞いてみよう!
実際に退職、転職経験のある方たちは、自信の決断をどのように思っているのでしょうか?
2014年4月以降に仕事を辞め、転職も果たした20代男性、30代男性、40代女性の3名にお話を伺いました。
・仕事を辞めた時の気持ちは?

私が辞めた会社は、新卒採用で務めたことろでした。会社で働くこと自体が初めてだったので仕事には気合十分でした。
しかし、上司がビックリするくらい口うるさく、パワハラも酷かったので次第にモチベーションが下がり、やりがいも感じられなくなりました。
そこで仕事を辞めようと決意しました。
その時は、こんな会社辞めてやる!という気持ちが強く、辞めた後のことはよく考えていませんでした。
不安はありましたが、無理をして会社にしがみつくのは馬鹿馬鹿しいとも思っていました。

私は以前勤めていたIT関係の会社を辞めました。IT企業は人手不足が深刻ですが、私の勤めていた会社は特に酷い環境でした。
支払われていない残業代で車が買えるほど働いたと思います。
最近では、IT人材が増えていると耳にしますが、これが会社によることを知っていたので、仕事の種類は変えずに職場だけを変えました。
仕事をしながら就職活動もしていたので、早く辞めたいとばかり思っていました。

私は契約社員として働いていた会社を辞めました。理由は、給与が安く賞与も出なかったからです。
子供が成長するとお金がかかるので、ある程度の額は稼ぎたいですし、賞与が出るのと出ないのとでは全然違います。
前々から辞めたいと考えていた仕事だったので、介護資格の勉強が始まるタイミングで辞めました。
辞めた時にはとてもスッキリした気持ちでした。
・仕事を辞めた後はどうしましたか?

仕事を辞めてからはバイトをしながらハローワークに通いました。選択できる職種は多い方が良いと思ったので使えそうな資格の勉強もしました。
中途採用で受かった会社は、新卒で務めた会社より安い給与でしたが、この仕事の方が自分に向いていると思います。

ブラックな会社で精神的にも参っていたので、2週間ほど旅行などの好きな事をしてから仕事を探しました。仕事自体を変える気はなかったので、できるだけホワイトなIT関係の会社を探しました。
ホワイトなIT企業があるのかは分かりませんが、以前よりは残業の少ない良い環境で働けています。

仕事を辞めてからは、介護の勉強を始めました。期間は1年半ほどでしたが、テキストを読んだり介助の練習をするのは新鮮で楽しかったです。
現在は自宅近くの介護施設で働いています。
給与は前の会社より高く、賞与も貰えるので前の仕事を辞めてよかったと思っています。
7.仕事を辞めないのは会社にとってプラマイゼロ、辛いあなたにはマイナスです
今あなたが「辞めたい」と思っている会社には何人の社員がいますか?
会社は多くの社員によって成り立っている組織ですから、急に1人が辞めたところで大した影響はありません。
新しい人が入ってくるまでの間、辞めた人の代わりに業務をする人を決めるだけで良いので、いつも通りに機能します。
同様に、1人が無理をしてまで働いていても会社には大した影響はないのです。
少し悲しくも思えますが、これが事実です。
ですから、「自分が辞めたら迷惑かな?」「辞めないでと言われるから辞められない」といって、会社のために辛い思いをする必要はないのです。
無理をして働いても、辞めてしまっても会社には何ら影響しない中で、自分をすり減らしてまで働く必要があると思いますか?
今の仕事を続けるべきなのか今一度考えてみてください。
関連記事にこちらもどうぞ
コメント