文部科学省が平成26年に行った調査によると、全学生数2,991,753人のうち大学中退者数は年間で79,311人、1年間の大学中退率は2.65%です。
この半数近くが「経済的理由」や「学業不振」を理由にしており、4年制大学で考えると卒業時には1割の学生が中退していることになります。
意外にも多くの学生が卒業を待たずに大学を辞めているのです。
しかし、大学生活に不満を抱き、「大学を辞めたい!」と思っても勢いに任せて行動してはいけません。
その前に考えておかなければならないことがあるからです。
それを曖昧にして中退してしまうと必ず後悔します。
この記事では、大学を辞めたいと思った学生と大学を辞めると決めた学生が抑えておくべきポイントをまとめました。
決して後悔をしないためにも参考にしてください。
大学を辞めたいと思ったら
1.どうして辞めたいのか考える
大学を辞めたいと思ったら、まずはその明確な理由を考えましょう。
大学を辞めるのに理由は必要ありませんが、なんとなくで辞めてしまうと社会的地位や信頼を得るチャンスを失うだけでなく、大学で過ごした数年間という時間を棒に振ることになります。
また、明確な理由を言わずに「辞める」と言ったところで、苦労しながら大学生活の費用を負担してきた家族には聞き入れてもらえないかもしれません。
なんとなくで時間とお金を捨てるような判断をするのは避けましょう。
2.辞める以外に方法はないか考える
どうして辞めたいのか、その理由がはっきりとしたら辞める以外に方法はないか考えてみましょう。
「大学の勉強がつまらない」、「友達ができない」、「大学生活に飽きた」といった解決可能な悩みなら、自分で楽しみを見つけたりサークルに入るなど、できる限りの努力をしましょう。
こういった解決可能な悩みを抱えて中退する人は多くいますが、自分から目標や楽しみを見つけられない人が大学を辞めたところで、急に楽しい人生を送れるようにはなりません。
いっそのこと、つまらないままでも続けていた方が良いです。
一方で「起業するために大学に行く時間などない」、「目指したいものができたから専門学校に通いたい」といった高い志を持っているのなら大学は辞めて、自分の好きな道に進むべきです。
こういった意見を持っている人たちは、その後の人生の満足度が高く、大学を辞めたことを後悔する可能性が低いからです。
3.人に相談してみる
解決できそうもない問題が発生したために、大学にいることが苦になった場合は誰かに相談して意見を求めましょう。
大学生といっても人間としてはまだまだ未熟です。
経験も知識もない大学生の判断は『白か黒か』、『0か100か』といったように極端に偏っていることが多いです。
そこで広い見識を持つ相手に意見を聞いてもらい、アドバイスを求めることで自分にはなかった解決法を得られることがあるのです。
また、人の悩みの多くはただの愚痴と紙一重で、言葉にして誰かに聞いてもらえば楽になるものばかりです。
一人で抱え込んで良くない方向に突き進まないよう、信頼できる仲間や先生などに頼りましょう!
4.後悔しないか考える
それでも大学を辞めたいと思うのなら後悔はないか考えましょう。
自分の人生ですから友達や家族に遠慮せず、『大学に入って自分はどうしたかったのか』、『今はどうしたいと思うのか』をよく考え、後悔が残らないかどうか確認しましょう。
当然ですが、大学を辞めてからでは取り返しが付きません。
大学を辞めると決めたら
1.辞めた後はどうするのか考える
大学を辞めるにあたって、辞めたい意思が固まったら辞めた後の具体的なプランを練りましょう。
ここで気を付けるべきポイントは、すぐに計画を立てることです。
「大学を辞めたら1週間はのんびりと過ごしながら先のことを考えよう」と思っている人は、非常に危険です。
するべきことがなくなった時に堕落を恐れる人であれば問題ありませんが、現状にとことん甘えるタイプの人はニートになったり、それに近い生活を送りやすい傾向があります。
そんなことになると、大学時代に受けていた『優秀な人材』として期待が、『社会を知らぬまま年を取っただけの人』といった厳しい評価に変わってしまい、就職も難しくなります。
しっかりプランニングしてニート生活を送らないように気を付けましょう。
2.辞める意思をしっかり伝える
大学を辞めることが決まり、その後の目標や予定を立てることができたら家族や大学の関係者にその意思を伝えましょう。
おそらく大半の人が理由を求め、考え直すように説得してきますが、既に理由や後悔をしないかについては考えてあるはずです。
そこで受けた説得によって意見が変わることもあるでしょうが、辞めたい意思が変わらない限りは自分の意見をしっかりと主張しましょう。
辞めた後のプランも話せば納得してくれるはずです。
3.後悔しないように努力を怠らない覚悟を持つ
大学を辞めた後に独自のビジネスで大成功を収める人もいますが、それはほんの一握りです。
大学中退を決めた時点では、社会的地位を獲得できるチャンスを1つ失うため、在学している学生よりも不利になると思ってください。
そこで後になって「やっぱり大学は卒業しておくべきだった」と悔やむことがないように人一倍の努力をしましょう!
それができれば成功者の1人となり、社会的地位を築くことができるだけでなく、ニートになる可能性も低くなります。
大卒者よりも長い期間働けることを武器にしましょう!
後悔しない選択を
いかがでしたか、大学を辞めたいと思っている方はこの記事で挙げたポイントをしっかり押さえてから決行してください。
大学を中退することは時間的に無駄なことかもしれませんが、大学で学んだことは経験や知識、話のネタとして様々な面で役に立ちます。
大学を辞めて何かをしたいという強い意志があれば、人一倍の努力もできるはずです。
のほほんと大学生活を送ることに耐えられないのなら、いっそのこと大学を辞めて自分の好きな道に進むのも1つの方法です。
一方でなんとなく大学を辞めたいと言っている人は危険です。
まずはどうして辞めたいのか考えることから始めてください。
いずれにせよ、しっかりと考えて出した答えなら後悔はないはずです。
自分をあるべきところに導いてください。
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