「大学生は貯金がない」、「バイトでたくさんの貯金をしている」など大学生と貯金に関する情報は数多く飛び交っています。
しかし、それは特定の学生に関する情報であり、大学生の平均的な貯金額はあまり知られていません。
実際には大学生がどれくらいの貯金をしているのか気になりますよね。
この記事では、奨学金の有無やバイトをしているかといった質問により大学生をタイプ別に分け、それぞれの学生がどれくらいの貯金をしているのかをまとめました。
実施したアンケートについて
調査をするにあたり、大手アンケートサイトを利用して全国の大学生会員861人(私立を含む)を対象に調査を行いました。
調査内容は、「奨学金を借りているか」、「現在アルバイトをしているか」、「どのくらいの貯金があるか」です。
ここでいう貯金とは、大学入学時を基準とした増加額であり、仮に大学入学時に100万円を持っていたとしても現在の所持金が98万円であれば、貯金なしとしてアンケート対象外となります。ただし、増減が0の場合は対象となります。
(アンケートへの回答は1人1票で、貯金額は1万円単位で回答して頂きました。)
寄せられたアンケート結果の中から大学生のタイプ別に貯金額をまとめ、貯金額を見る際の大きな分類は、『奨学金を借りているか』とし、その中でも『アルバイトをしているかどうか』で分けました。
大学生の貯金(奨学金あり)
まずは奨学金を借りている大学生の貯金についてです。
奨学金を借りていれば、毎月数万円が口座に振り込まれるため、返済開始までの貯金は増加することになります。
1.大学生の貯金(奨学金あり・バイトなし)
アンケートに「奨学金を借りている」「現在アルバイトをしていない」と答えた大学生の貯金額はこのようになりました。

「0~5」万円と答えた大学生が14%、「5~10」万円が34%、「10~30」万円が20%、「30~50」万円が21%、「50~100」万円が9%、「100~」万円が2%という結果です。
比較的中間層の割合が大きいのは、奨学金を借りている大学生全員に毎月一定の額が振り込まれるためだと考えられます。
2.大学生の貯金(奨学金あり・バイトあり)
アンケートに「奨学金を借りている」「現在アルバイトをしている」と答えた大学生の貯金額はこのようになりました。

「0~5」万円と答えた大学生が4%、「5~10」万円が17%、「10~30」万円が44%、「30~50」万円が21%、「50~100」万円が8%、「100~」万円が6%という結果です。
先ほどのグラフに比べ、こちらは「0~5」万円の割合が減り、「10~30」万円の割合が増えています。
また、奨学金を借りながらアルバイトをしている学生の6%が100万円以上の貯金を持っていることには驚きです。
大学生の貯金(奨学金なし)
3.大学生の貯金(奨学金なし・バイトなし)
アンケートに「奨学金を借りていない」「現在アルバイトをしていない」と答えた大学生の貯金額はこのようになりました。

「0~5」万円と答えた大学生が31%、「5~10」万円が29%、「10~30」万円が24%、「30~50」万円が13%、「50~100」万円が1%、「100~」万円が2%という結果です。
奨学金を借りず、アルバイトもしていない大学生の貯金は他の大学生に比べ、少ないことが分かります。
しかし、よく見ていただきたいのが「10~30」万円の割合です。
この割合が(奨学金あり・バイトなし)の大学生の20%を超えているのです。
奨学金も借りず、アルバイトもしていない大学生にこれだけの貯金があるのは、裕福な家庭で十分な額の仕送りがある場合や自分で収入を得ているといった場合でしょう。
4.大学生の貯金(奨学金なし・バイトあり)
アンケートに「奨学金を借りていない」「現在アルバイトをしている」と答えた大学生の貯金額はこのようになりました。

「0~5」万円と答えた大学生が10%、「5~10」万円が24%、「10~30」万円が38%、「30~50」万円が20%、「50~100」万円が5%、「100~」万円が3%という結果です。
奨学金を借りず、アルバイトをしている学生のグラフは中間層がバランスよく別れることが分かりました。
奨学金を借り、アルバイトをしていない学生に比べ、「5~10」万円の割合が減り、「10~30」万円の割合が増えていますが、その他はほとんど変わらないといった結果になりました。
最後に
今回のアンケートでは、タイプ別で大学生の貯金額を調査しましたが、どのタイプでも半数以上の大学生が5~30万円の貯金をしていることが分かりました。
中には100万円以上の貯金を持っている大学生もいましたが、全体の1割にも満たない人数でした。
現在貯金をしている大学生は、この調査結果を参考にして自分がどの位置に含まれるのかチェックしてみてください!
確認ですが、このアンケートは大学入学時を基準とした増加額をまとめたものであるため、貯金がマイナスになった大学生のデータは入っておりません。
大学生全員が貯金をしているわけではありませんのでご注意ください。
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